七五三・ハウツー

七五三は一歳でもOK?年齢と時期についてよくある質問を解説

秋になると神社やお寺で七五三のかわいらしい姿をしたお子さんを見かける機会が増えますね。「そろそろウチの子の七五三の準備もしなくては」と思うご家族も多いのではないでしょうか。

さてこの七五三、自分もやったはずなのに、やるのはいつなの?年齢は?日取りは?といった点が人によって違うので、戸惑ってしまう人も少なくありません。

吉原ひとし
吉原ひとし
こんにちは。創業明治三九年 四代目 ふじぜん 吉原ひとしと申します。着物を専門に取り扱うクリーニング店の店主をさせていただいております。ここでは七五三をやる年齢や時期について、Q&A形式でわかりやすく解説していきます。

満1歳なのに七五三をやるので驚いた。3歳ではないの?

数え歳と満年齢
数え歳で七五三を行うご家庭や地域であれば、満年齢1歳と少しで七五三を行うことはあります。間違いではありません。もちろん満年齢で3歳で行ってもOKです。

数え歳と満年齢

七五三は元々、次のような年齢でとりおこなう行事です。

【男女とも】3歳
【女子の場合】7歳
【男子の場合】5歳

ただしこの「年令の数え方」が問題です。戦前まで、日本では「数え歳」という換算方法が主流でした。数え歳では、生まれてすぐが「1歳」です。さらに新年を迎えるごとに1年ずつ年を取ります。

つまり満年齢0歳で数え歳は「1歳」、満年齢0歳中にお正月が来れば数え歳は「2歳」、さらに次の年の1歳数ヶ月~2歳では「3歳」になるというわけです。

七五三の年齢はどちらも正解

現在では「満年齢3歳・5歳・7歳」で七五三を行うご家庭で都市部を中心に主流になりつつはあります。しかし今でも「数え歳」で七五三を行う地域も多いですし、その地域のご出身の方が慣習通りに七五三を行うご家庭が珍しくありません。

七五三は数え歳と満年齢どちらがオススメ?

上の通りどちらも間違いではありませんが「どちらでもOK」ということであれば満年齢3歳の方が良いかもしれません。この理由としては「着物の着せ方」「お子様の体力」そして「お手入れ」のことなどが挙げられます。

年齢が小さいと疲れやすい

お宮参りのときだと、現在は赤ちゃんはベビードレス等でくるみ、初着は外から被せるだけの方法が主流です。しかし七五三の着物となると、肌襦袢と長襦袢を中に着てから着物を重ね、さらに被布を着るという大掛かりなものになります。

昔のお子様であれば着物は日常着でしたから、小さな子でも祝い着で問題はなかったでしょう。しかし現代のお子様にとって着物は「初めてのもの」。とく2歳以下のお子様となるとお疲れになることも考えられます。

お詣りだけでなく撮影も同日といったことであれば、ある程度体力のある三歳になってからが良いかもしれません。

着物が汚れるリスクも考慮

またお宮参りならばよだれかけ等もつけやすいですが、七五三着物となるとよだれや食べこぼし等の対策もなかなか難しいもの。お子様自身が「お出かけの服」と認識ができやすくなってからの方が、着物の汚れ対策等も行いやすくなることでしょう。

七五三は11月15日にやらないといけない?

11月15日当日に強くこだわる必要はありません。現在では11月中旬を中心に、10月上旬程度から1ヶ月後くらいまでの幅広い時期で七五三のお祝いをされる方が増えています。

当日でなくてもOK

そもそも七五三を行う日取りである「11月15日」ですが、昔は旧暦11月15日に行っていました。今の新暦とは1ヶ月以上のズレがあります。

また「七五三は農閑期に行う」という意味合いの地域も多く、15日にまったくこだわらない地域も珍しくありません。ご家族皆様が参加できること、またお子様の都合等も考えて、スケジュールを決めれば大丈夫でしょう。

ご両家でよく確認を

ただ地域やご家庭によっては「六曜での吉日(友引が良いとされる)」やその他のお日取りに行うことを良しとする風習も遺されています。七五三はお父様お母様のみならず、ご両家のお祖父様やお祖母様が参加されたり、準備に関わることも多い行事です。みなさまが納得のいくお日取りを選ばれることをおすすめします。

空いているから9月に七五三詣でして良い?

お住まいの地域の「最高気温」や「平均的なお天気」をよく確認することをおすすめします。夏日・真夏日を連発する気候の時期に七五三を行うのは避けたほうが良いかもしれません。

着物はかなり暑い!

七五三は元々秋に行うイベントなので、着物は当然のことながら秋冬仕様です。インナーである肌襦袢に長襦袢を重ねた上に、さらに着物を着て、3歳だと被布も重ねます。七歳ならしっかり帯も結びます。ハッキリ言って大人でも、着慣れていないと「暑いな」と感じる方が多いはずです。

小さなお子様であれば、より暑さを感じやすいことでしょう。夏日(25℃以上)、真夏日(30℃以上)ともなれば、ほんの少しの外移動でも具合が悪くなってしまう危険性があります。

撮影だけの短時間ならば、肌襦袢などを省略して涼しめの着付けにすることもできるでしょう。しかしお参りの場合だとこれもオススメできません。汚れが激しく着物に移る可能性があったり、着崩れしやすくなってしまうからです。

天気の安定する時期がオススメ

写真館や写真スタジオの中で着付けをして撮影するだけであれば、天気はそこまで関係ありません。しかし神社やお寺にお参りをするとなると、雨が降る事態はできるだけ避けたいところです。

ふだんの洋服ならば問題のない100メートル程度の徒歩でも、慣れない着物だと大変!足袋等が汚れてしまうことが多いですし、着物に泥ハネや雨シミができてメンテナンスに甚大な費用がかかってしまうこともあります。

地域にもよりますが、9月中ですとまだ晩夏の状態。台風がやってきたり、前線の影響による激しい雨が降るところも多いです。対して10月以降になると、いわゆる「秋晴れ」の穏やかな天気が続きやすくなり、イベントが行いやすくなります。

早割になるので夏に七五三の前撮りをしたい

室内撮影のみであれば7月~8月の前撮りでも大丈夫でしょう。しかし屋外撮影ありの場合には、思い切って涼しい5月頃まで前倒しをした方が良いかもしれません。

撮影のみでも時間はかかります

七五三着物での撮影の場合、「お子様の表情」と「着物の柄」や「羽織の家紋」等のすべてが美しく撮影できていることが重要になります。プロのカメラマンと言っても、1枚2枚で撮影を終われるわけではありません。

そして…暑い時期になるほど、お子様は疲れたり不快になりやすいもの。「良い表情」が出るまでに余計に時間がかかってしまうんですね。真夏の着物での屋外撮影は、上でも解説したとおり大人でも「かなりキツイ」ものです。

成人式であれば「自分がキレイに映るためだから!」と、真夏の振袖の前撮りでも新成人さん達はがんばれます。でもお子様は同じ用にはいきません。自然に楽しく過ごせるような季節を選んだ方が無難です。

着物の汗ジミにご注意

夏の着物のもうひとつ大きなトラブルが「汗ジミ」です。汗の汚れは水溶性なので、ドライクリーニングだけでは落ちません。汚れを全部落としたつもりでクリーニング済の七五三着物を保管していたら、翌々年には黄ばんだり汗じみだらけになっていた!といったトラブルも近年よく聞かれるようになりました。

ちなみにこれは、お母様やお祖母様がお召しになる着物でも同じです。「七五三の記念撮影」なので、涼しい夏着物を着る…というわけにはなかなかいきませんからね。

「前撮り」の文化は便利ではあるのですが、このような従来では無かったようなトラブルも多く見られるようになっています。割引率だけで考えず、礼装用着物を無理なく着られる季節をお選びになることもぜひ頭の隅に入れておきましょう。

おわりに

七五三をやる年齢や時期について、よくある疑問や質問を解説してみました。七五三という大切なイベントを楽しくにこやかに迎えるためのお役に立ちましたら幸いです。

当店『着物ふじぜん』では、七五三着物の加工・準備はもちろん、着終わったあとの着物のお手入れも受け付けています。七五三着物のことでお困りになったら、ぜひお気軽にご相談ください!

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吉原ひとし


着物ケア診断士 吉原ひとし


着物の染み抜きやお直しをする場合、加工内容や料金は検討がつかないと思います。お近くに専門店があれば安心ですがシミや汚れを見てもらったが、無理だと言われ諦めてしまう方が多いのです。遠方にお住まいの方はお電話又はメールでご相談いただければ、無料にてアドバイスさせていただきます。クリーニングやお直し以外でも着物の事ならお気軽にご連絡ください。

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