七五三・ハウツー

七五三の前撮りする?メリットやベストな時期を解説

七五三の撮影で「前撮り」をしようかどうしようか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。前撮りとは、七五三の当日ではなく、その前の季節に七五三の写真撮影を行う方式のことを言います。七五三の前撮りには様々なメリットがあるため、現在では選ばれるご家庭がとても増えているのです。

吉原ひとし
吉原ひとし
こんにちは。創業明治三九年 四代目 ふじぜん 吉原ひとしと申します。着物を専門に取り扱うクリーニング店の店主をさせていただいております。ここでは七五三の前撮りにはどのようなメリットがあるのか、前撮りのベストな時期はいつなのか、またその時期の注意点等について、詳しく解説をしていきます。

七五三の前撮りの6つのメリット

七五三の前撮り撮影
七五三の前撮りには様々なメリットがあります。特に多くのご家族に「魅力」となる点をピックアップしてみました。

1.七五三当日にゆったり過ごせる

七五三当日のスケジュールはどのようにお考えですか?前撮りをせずに七五三当日にまとめて撮影を行う場合、次のようなスケジュールになる方が多いようです。

  1. 七五三のお参り(神社または寺院)
  2. 七五三撮影(屋外または撮影スタジオ等)
  3. 七五三のお祝い(食事会など)

※1.と2.が逆になるスケジュールもあります

このパターンですと心配なのが「当日のスケジュールがかなり忙しい」という点です。「七五三のお参りはカンタンに参拝するだけ」という方もいますが、キチンと祝詞【祝詞(のりと)とは、神道の祭祀において神に対して唱える言葉)】をあげてもらうということになると、神社や寺院で過ごす時間もそれだけ長くなります。またお祝いの食事会等の時間が迫っていて、焦ってしまうという方も多いようです。

しかし七五三の撮影を「前撮り」にすれば、当日は神社でのお参りとお祝い会のみで済むことになります。それだけスケジュールに余裕ができ、精神的にも物理的にもゆったりと過ごせるわけです。

着物で移動やトイレにかかる時間も考慮して

当日スケジュールを組む上で考慮してほしいのが「着物での移動やトイレ」という点です。普段着に着物を着ない方、とっくにお子様の場合、少し歩いたり動くだけでも時間がかかります。またトイレで袴を直したり、帯の崩れを直したりするのもなかなか大変です。

通常であれば10分程度で済む移動やトイレも、倍程度の時間がかかると考えておいた方が無難です。それだけ七五三当日はスケジュールが押しやすいというわけですね。「七五三を前撮りにしてスケジュールに余裕を持たせると良いですよ」と言われる理由には、このような影響も関与しています。

2.お子様の笑顔が撮りやすい

七五三を前撮りするメリットとして「お子様の自然な笑顔が撮りやすい」というのはなかなか大きな要素です。着物に慣れない人にとって、振袖や袴を着て過ごすのはなかなかの重労働と言えます。特に3歳・5歳のお子様ですとまだ着物のおしゃれの「特別感」は伝わりにくいですから、単に暑くて苦しくて楽しくない!と感じるお子様も多いことでしょう。

さて、七五三のお参りを済ませてから撮影…ということになると、着物を着たご当人の体力はかなり消費されていることになります。これが成人式であれば、振袖を着ているのは大人なわけですから、多少暑くても苦しくても我慢して笑顔を作ってくれます。

でも七五三の場合、主役はまだ小さいお子様です。「疲れた」「もう脱ぎたい」「帰りたい」…こんな気持で撮影をしても、なかなか良い笑顔を撮ることは難しいのです。

日を分ければ集中力も保てる

七五三の撮影を前撮りにすれば、着物を着ている時間も短く済ませることができます。また体力や集中力が十分に保てている状態なので、お子様も楽しい気分で撮影に臨みやすいです。

「自然でほがらかな笑顔の一枚」を撮影するには、前撮りの方がベターというわけですね。一生の思い出となる七五三の記念写真ですから、できるだけ良い笑顔が撮れる確率が高い「前撮り」を選ぶ方が多いのもうなずけます。

3.都合の良い日に予約が取れる

七五三の予定の入れ方は人それぞれですし地域性もありますが、おおむね11月前後というご家庭が多いですね。11月の中旬頃は気候の良い時期でもあり、神社のご祈祷の予約も早くから埋まりやすいです。

ご祈祷や参拝・撮影のための予約取りが大変だったり、なかなかご家族全員の都合が合わなかったり…ということも多いのではないでしょうか。

その点、七五三を前撮りする場合には「何月中に撮るべき」という決まりはほぼ無いも同然です。ご家族の都合に合わせて、自由に予約期日を選ぶことができます。

また予約の集中度にも比較的余裕があるので、「直前にならないとスケジュールが空くかわからない」という時にも助かります。

4.割引やキャンペーンでコスパ良し

七五三の記念撮影で「前撮り」を選ばれるのは、カメラマンやスタジオにとってもメリットではあります。11月に予約が集中されてしまうより、皆さんの都合の良い時に前撮り予約をしてくれた方が、撮影側も時間に余裕が取れるからです。

そういうわけで、撮影カメラマンや七五三撮影スタジオ、写真館等では、前撮り予約の方向けの割引(早割)や特別なキャンペーンを行っているところがたくさんあります。

「七五三の記念撮影にかかる料金を抑えたい!」「コスパ良く七五三をやりたい!」という人にとって、撮影料金を抑えるという意味では前撮りはなかなか魅力的なのです。

5.レンタルでも人気の七五三着物が選べる

七五三の振袖や着物・袴をレンタルで準備する予定というご家庭も多いはず。でもそんな時に頭を悩ませるのが「人気の色柄がもう予約でいっぱい」という点ではないでしょうか。

七五三着物はそもそも古典柄が多いのでトレンドは基本的にはありません。しかしやはり新作着物の場合ですとカタログで大きく扱われることも多いですし、洋服のその年のトレンドカラーが人気に影響を当与えることもあります。(例えばこの数年ですと「くすみカラー」を好まれる親御さんも増えました)

「これが良い!」と思ったレンタル着物が見つかったのに、七五三の11月頃には予約がいっぱいで借りられない゛こんな問題も、前撮りであれば解決できます。予約の集中度がまったく違うので、お好みの色柄が選びやすいのです。

「絶対にこのレンタル着物を着せた写真を残したい!」そんなこだわりがあるなら、七五三の撮影を「前撮り」にすることを視野に入れておくことを強くおすすめします。

6.お子様もご家族も「着物慣れ」できる

七五三の前撮りをするメリットの最後に挙げられるのが「着物慣れができる」という点です。着物慣れと言われても、ピンと来ないけど?という人も多いはず。

では思い出してみましょう。花火大会や成人式などで浴衣や振袖を着た時、帯で体を締め付けられて疲れたり、上手に動けなかったり、草履や下駄の鼻緒で足が痛くなったりした経験、ありませんか?

着物を日常的に着ている人ならば、着物で体が疲れるということはほとんどありません。しかし着物を特別な時にしか着ない人にとっては、慣れない着物だと動きがうまくいかずギクシャクしてしまったり、体が疲れてしまうこともあります。

そこで「前撮り」が役に立ってくれるわけです。春、夏ごろ等に一度着物を着てみたり動いてみることで体を着物に慣れさせておくと、七五三当日には「着物は二回目」ということになります。

まったく初めての人に比べると動きもスムーズにいきやすいですし、疲れにくくなるわけです。これはお子様本人だけでなく、和装をするご家族にも同じことが言えます。

七五三の前撮りに良い時期はいつ?

七五三を前撮りにするメリットを見て「うちも前撮りにしようかな?」と考えた人も多いかもしれませんね。では実際に前撮りをする場合、時期はいつ頃にするのが良いのでしょうか。

もちろんご家庭のスケジュールやお子様ご本人の都合等によっても、七五三の前撮りにベストな時期は違うもの。ここでは参考情報として、前撮りに人気のある時期をご紹介していきます。

3位:7月下旬~8月頃

夏季休暇にあたる7月下旬~8月頃は「ご家族のスケジュール面」という点でメリットが多く、七五三の前撮りに選ばれやすい季節です。

7月~8月の七五三前撮りメリット

  • お子様のスケジュールが立てやすい
  • ご家族全員そろっての撮影ができる
  • 帰省の際に撮影すれば祖父・祖母も参加できる

特にご家族が週末にお休みが取れないご家庭の場合、なかなかお子様との都合が合わず、お盆休み等を狙って七五三の前撮りをするケースが多く見られます。

お盆休みの時期(8月10日~15日頃)には特に前撮り予約が集中しやすいので、この頃の予約を考えるのであれば早めに予約を取りたいところです。

なお夏の前撮りの場合、基本はスタジオ撮影(写真館内での撮影)のみとなります。地域にもよりますが、暑さが厳しいため、屋外撮影は避けるケースが多いです。

夏の前撮りは日焼けに注意

夏の前撮りの際には、夏休み中の日焼けには要注意をしたいところ。お盆休み後の8月下旬になると「お盆休み中に遊びに行って日焼けした」というケースが多く、お子様やご家族様が真っ黒に日焼けをしていて、七五三着物が似合わないケースが見られます。

日焼けのデメリット

  • 着物の色合いが似合わなくなる
  • 季節感が失われる
  • 肌荒れなどが隠しにくい

夏に前撮りをするのであれば、その前には屋外レジャーを控えるといった対策はしておいた方がよいでしょう。特にお子様の場合は日焼けどめ等だけでは対策が不十分となるケースが多いので、十分な注意が必要です。

2位:9月下旬~10月頃

9月下旬~10月頃は、いわば「七五三直前」の秋の時期。だいたい1ヶ月程度前頃に前撮りをしているという方も多いです。直前の前撮りのメリットとしては、次のようなものが挙げられます。

9月~10月の七五三前撮りメリット

  • 涼しくなり着物を着ての屋外撮影がラク
  • 晴れやすい地域が多く屋外撮影しやすい
  • 「着物慣れ」を忘れないうちに七五三を迎えられる

七五三の前撮りで、公園や神社等を使っての屋外撮影もしたい!という方も多いことでしょう。七五三直前の前撮りであれば、秋口の雰囲気を感じられるような風景での屋外撮影も可能です。

また特に本州では秋口(特に10月上旬頃)はお天気が安定しやすいので、屋外撮影に向いた日が多いというのも魅力。七五三のリハーサルといった感覚で「着物の練習」を身につけられるのも良い点です。

スケジュール確保と汚れに注意

9月下旬から10月頃ですと、お仕事によってはご家族がお休みを取りにくく、ご親族全員揃っての撮影が難しいケースも多々見られます。家族全員のおやすみスケジュールをキチンと確保することが大切ですね。

もうひとつ気をつけたいのが、直前撮影では着物を汚さないように要注意!という点です。

着物を汚すと七五三までに専門店でシミ抜き等をする必要が出てきます。しかし着物のクリーニングはワイシャツ等と違い、当日仕上げ・翌日仕上げといったスピード対応はできません。早くても一週間、秋口には七五三のご注文が立て込むため、2~3週間程度のお時間がかかる場合もあります。

つまり直前の前撮りで万一着物を汚してしまうと、七五三当日までにクリーニングやシミ抜きが間に合わない恐れがあるわけです。前撮りの時間は短くおさめる、撮影直前までにはタオルやよだれかけをしっかりかけるといった対策が求められます。

1位:4月下旬~5月頃

七五三の前撮りでもっとも人気が高い時期としては4月下旬~5月頃が挙げられます。

4月~5月の七五三前撮りメリット

  • 家族の都合を合わせやすい
  • 気候が涼しく着物での屋外撮影がラク
  • 晴れの日が多く屋外撮影しやすい
  • 日焼けの心配がほとんど無い
  • 子どもの体の成長に違和感が少ない

4月下旬から5月にかけては大型連休があるため、ご家族全員あつまっての七五三撮影も行いやすいです。またこの周辺の時期は屋外撮影にも適しやすいため、その点を魅力とする方も大勢居ます。

また、これより前の冬の時期になると七五三との間が開きすぎて、お子様の七五三当日との成長度合いが大きくなってしまうことも。4月程度が前撮りで違和感の少ないギリギリのタイミングとも言えます。

人気時期なので予約確保を早めに

4~5月の七五三前撮りは、上記のような様々なメリットがあるため、かなり予約が集中しやすいです。特に連休中は七五三イベント頃と変わらない程度の人気となることもあります。

「前撮りだから大丈夫」と侮らず、できるだけ早く撮影予約を取るようにしましょう。

おわりに

七五三前撮りのメリットやベストな時期についてご紹介しましたが、良い記念撮影のお役に立ちそうでしょうか?『着物ふじぜん』では七五三はもちろん、着物を身にまとう様々なイベントについて、ご紹介やご相談を受け付けています。

「七五三前撮りした後に振袖はクリーニングしておくべき?」「七五三前撮りしたら着物に取れない汚れをつけてしまった」等など、七五三の振袖や袴についた汚れのトラブルはもちろん、着物選びなどでお困りのことがあったら、どうぞお気軽にご相談ください!

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吉原ひとし


着物ケア診断士 吉原ひとし


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