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振袖クリーニングの費用は?状態別の相場を解説

    「振袖をクリーニングに出したいけれど、料金がいくらくらいかかるのかが気になってなかなか出せない…」こんなお悩みをお持ちではありませんか?

    振袖等の着物クリーニングは一般的な洋服クリーニングとは異なり、着物専門のクリーニング店や業者が扱います。料金システム等も洋服とは違うので、相場等が予測しにくいところがあるのが難点です。

    吉原ひとし
    吉原ひとし
    こんにちは。創業明治三九年 四代目 ふじぜん 吉原ひとしと申します。着物を専門に取り扱うクリーニング店の店主をさせていただいております。ここでは振袖クリーニングについて、費用相場がどの程度かかるのかを状態別に詳しく解説していきます。

    振袖丸洗いクリーニングの料金相場

    まずは基本のお手入れとも言える「丸洗いクリーニング」の料金相場から見ていきましょう。丸洗い(着物丸洗い)とは、洋服で言うところのドライクリーニングとほぼ同じ。石油系溶剤を使って振袖全体を専用機械でクリーニングしていく方法です。

    【振袖丸洗いクリーニングの料金相場】
    8,000円~14,000円前後

    着物の丸洗いクリーニングは、大体「着物の種類」で料金が段階的に上がっていくことが多いです。振袖は袖が長いですし高級な正装用着物なので取り扱いが難しいことから、丸洗いクリーニング料金は最高ランクとなっています。平均価格は10,000円前後と見た方が良いでしょう。

    シミ抜きサービスが含まれるかに注目!

    振袖に目立つ汚れやシミがあり、なおかつ全体的にもクリーニングがしたい…という人も多いはず。この場合、クリーニング店の「丸洗い」が手作業での「シミ抜き」を含んでいるのか、それともシミ抜きは別料金(オプション)なのかを必ず確認しましょう。

    振袖の丸洗い料金が一見安くてもシミ抜き料金がオプションで高額なお店もあります。この場合だと振袖クリーニングの合計額が高くなってしまいます。ちなみに当店『着物ふじぜん』では、丸洗い(機械洗い)に加えて丁寧な手作業での予洗いを行っているので、付いたばかりのシミ抜きも丸洗い料金内で一緒に行えます!。

    激安クリーニングに要注意

    「振袖クリーニングでも5,000円で丸洗いできます」といった激安系の宅配クリーニングには要注意です!

    あまりに安いところだと、着物を何十枚もまとめて洗っていたり、古い溶剤を使っている、細かな装飾等はお構いなし、汚れが平気で残っている、というトラブルが多く聞かれます。

    中には「激安クリーニングに振袖を出したら、金箔や銀箔が剥がれた」「変色してしまった」といったトラブルも。振袖の特殊装飾は、剥がれたり変色すると後から別のお店に持ち込んでも元に戻りません。大切な振袖をキチンと扱ってくれるお店を選びましょう。

    振袖シミ抜きの料金相場

    振袖の「シミ抜き」とは、食べこぼしや飲み物のシミ、血液のシミ、母乳やヨダレによるシミ等の汚れを手作業で除去する作業のことを言います。振袖等の着物の場合、シミ抜きは専門の職人さんが一箇所ずつ手作業で行います。

    ※一般的な着物クリーニング店の場合、「丸洗い」だけでは飲み物や血液等のシミは落ちません。シミ抜きが別途必要なのでご注意ください。

    【振袖のシミ抜きの料金相場】
    1箇所 500円~1,000円~(大きさ2~5センチあたり)

    ※以降、シミのサイズアップごとに料金が上がる
    ※古いシミは対応不可や特別料金となることが多い

    シミ抜き料金は「シミの大きさ」で変動

    振袖等の着物クリーニングの場合、シミ抜きの料金は「シミのサイズ」で段階ごとに上がっていきます。だいたい1センチ大きくなるごとに100円~200円くらいずつ料金が上がると考えておきましょう。

    セルフのシミ抜きは止めた方が良い?

    振袖にシミができて「自分でシミ抜きした方が安いのでは」と考える人が居ますが、これは本当にオススメができません…。多くの方がセルフでシミ抜きした結果、シミ(汚れ)を広げてから「やはり汚れが落ちない」と専門店に相談してきます。

    上でも解説しましたが、シミ抜きの料金は「シミのサイズ」で決まります。セルフのシミ抜きで汚れを広げてしまうと、その大きさでシミ抜き料金が上がってしまうのです。

    それでも汚れが落ちればまだ良いですが、最悪の場合、最初のシミ抜きでの対処が間違っていた結果、振袖が変色したり縮んだりして専門店でも元に戻らない…というケースも見られます。振袖にシミがあるのを見つけたら、必ずお店に相談をしましょう。

    古いシミ・黄変・変色シミは特別料金

    上で解説している振袖のシミ抜き料金相場は、最近付いた比較的新しいシミの場合です。シミが付いてから時間が経つと、汚れを落とすだけでなく漂白作業等の対処が必要になります。

    さらに数年を経て「黄ばみ」や「黄変」という黄色・オレンジ・茶色のシミになってしまっている場合、振袖を変色させていることがあるため、染色補正(染め直しや柄足し)等の対処が必要となることもあります。

    このような古いシミ、黄ばみ、黄変等は、激安系着物クリーニング店だと「落とせない」と断られてしまうことが多いです。また古いシミ抜き、黄変抜き、染色補正に対処できるお店でも、料金相場は特別料金としては一般のシミ抜きとは異なり2倍~3倍程度(1箇所2センチ以下で1,000円~2,000円以上)となると考えておきましょう。

    無料見積もりのお店を選ぼう

    振袖のシミ抜きをお店にお願いする時、料金がいくらになるのかハッキリわからないと不安ですよね。実際のシミ抜き作業に入る前に、見積もり(料金がいくらかかるのかという予算)をハッキリ出してくれるお店を選びましょう。

    当社『着物ふじぜん』もシミ抜き料金はサイズごとでご案内となるので、先にシミの状態を実際人見せていただき、事前にお見積り(料金のご予算)をお出しして、お客様に納得いただいてから作業に入るようにしています。もちろんお見積りは無料です。

    30年前の古いシミ承ります!

    着物染み抜きサービス

    振袖汗取りクリーニングの料金相場

    振袖を着た日が暑くて汗をかいた、暖房が効いていて振袖を脱いだ時に汗で湿っていた…こんな時には「汗抜きクリーニング」をおすすめします。

    一般的な丸洗いクリーニング(ドライクリーニング)は石油溶剤を使っているため、油系の汚れ(皮脂汚れ等)を落とすのは得意なのですが、汗のような水溶性の汚れを落とすのはニガテ。そのため、振袖の繊維の中に汗の成分が残りやすいです。

    振袖に残った汗汚れは、時間が経って参加すると「黄ばみ」や「変色」の原因になります。数年経ってから「せっかくの振袖が!」とガッカリしないように、汗取りクリーニングで汗汚れをしっかり取っておきましょう。

    【振袖汗抜きクリーニングの料金相場】
    5,000円~8,000円

    丸洗いとセットにすればオトク

    お店によっては「丸洗いクリーニング」と「汗抜きクリーニング」を同時に行うと、セット価格で安く汗抜きができることもあります。

    当店『着物ふじぜん』も、振袖の丸洗いと同時に汗抜きをご依頼いただいた場合には、丸洗い料金+1,000円(税抜)で汗抜きサービスを行っています。どうしようかな?と迷った時はセットがオトクですよ。

    おわりに

    振袖クリーニングの料金相場について解説していきましたが、情報はお役に立ちそうですか?振袖は着物の中でも最高級品ですし、大切にすればあなただけでなく娘さんやお孫さんへと受け継いぎながら数十年以上も着られる衣類です。

    でも絹の振袖はお手入れを怠ってしまうと、変色をしたりカビが生えたり…といったトラブルも多く発生します。振袖を着たら適切なお手入れをキチンとすること、そして時々陰干し等をして湿気を取ること等は忘れないようにしましょうね。

    大切な振袖を美しく蘇らせます!

    振袖クリーニング

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    吉原ひとし


    着物ケア診断士 吉原ひとし


    着物の染み抜きやお直しをする場合、加工内容や料金は検討がつかないと思います。お近くに専門店があれば安心ですがシミや汚れを見てもらったが、無理だと言われ諦めてしまう方が多いのです。遠方にお住まいの方はお電話又はメールでご相談いただければ、無料にてアドバイスさせていただきます。クリーニングやお直し以外でも着物の事ならお気軽にご連絡ください。 初めてご訪問の方へ

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