留袖には「黒留袖」「色留袖」の2種類がありますが、どちらもミセスが身につける最高級のフォーマルな着物です。結婚式や披露宴、式典等、特別な場でお召しになる着物ですから、留袖は常にキレイにしておきたいですね。

目次
留袖の丸洗いクリーニング
丸洗いクリーニングとは、着物専用の溶剤を使って全体的にお手入れをする方法です。着物全体に付着したチリやホコリの汚れ、軽い皮脂汚れなどを落としていきます。
留袖は、一度着用をすると次回の着用が何年も先になり、長期的にタンスにしまわれることが多いものです。パッと見て汚れていなくても、残った皮脂汚れなどが酸化し、変色やカビ等のトラブルの原因となることがあります。
留袖を保管される前のお手入れに、丸洗いクリーニングはピッタリです。留袖には金箔・刺繍・螺鈿など様々な特殊加工がされていますが、当店ではそれらの加工が劣化しないよう細心の注意を払っております。どうぞ安心して丸洗いクリーニングをご依頼ください。
【こんな時には丸洗いクリーニング】
- 留袖を着たが次に着る予定がない時に
- 留袖を長くタンスにしまう前に
留袖のカビ取りクリーニング
留袖を久しぶりにタンスから出したらカビくさかったり、カビの症状が出たりしていませんか?長期保管しがちな留袖には、カビが発生しやすいです。
着物のカビは一度発生すると、ご家庭では根絶することができません。またカビの症状が進むと、変色シミ等の原因にもなってしまいます。
『ふじぜん』では、オゾン殺菌等の特殊加工でカビ対策を行う「カビ取りクリーニング」をご用意しています。カビの症状を感じたら、お早めにご相談ください。
【こんな時にはカビ取りクリーニング】
- 留袖がカビくさい
- 留袖に白カビが生えていた
- 留袖の加工部分に青・黒などのカビ症状がある
留袖のシミ抜き
留袖に食べ物のシミ、お酒の汚れ、メイク汚れなどが付いた時には『ふじぜん』のシミ抜きで早めに汚れを取りましょう。当店のシミ抜きでは、熟練の職人が汚れの原因に合わせ、手作業で汚れを取り除いていきます。
食べこぼし・飲み物シミ
披露宴やパーティ等で着用する留袖には、食べこぼしやお酒の汚れなどが付きがちです。拭いて目には見えなくなっても、汚れの成分は繊維の中に残り、時間が経つと変色シミやカビになって現れてきます。早めにシミ抜きで汚れを取っておくと安心です。
ファンデーションの汚れ
留袖の襟元にファンデーションの汚れが付いていませんか?最近のファンデーション製品にはメーカーにより漂白・染色的な作用を持つものもあるようで、シミが付いてから時間が経つと黒留袖の襟を白くしてしまうものもあります。
ファンデーション汚れも付いてから早いうちの方が現状復帰させやすいです。部分的なシミ抜きだけのご依頼も受け付けていますので、お気軽にお申しつけください。(もちろん色抜けが起こってからのファンデーションシミもご相談を承ります)
古いシミや変色シミもご相談ください
「黒留袖の地色が茶色く変色した」「色留袖に原因不明のシミがある」・・・これらは汗汚れが酸化したシミや、湿気による変色です。一般的なクリーニング店だと変色シミはお断りしてしまうところも多いようですが、当店は着物専門のクリーニング店として、古いシミ・変色シミなどの難易度の高いシミのご相談も受け付けております。
【こんな時には留袖のシミ抜き】
- 留袖に飲み物・食べ物のシミを作った
- 水シミや雨シミができた
- ファンデーションなどのメイク汚れを付けた
- 原因不明のシミや変色が起きた
留袖の家紋入れ・家紋入れ替え
留袖には白い「家紋」が入っていますが、長期的に保管をすると、この部分が黄ばんだり、茶色く変色することがあります。この黄ばみやシミは、意外とよく目立ってしまうものです。また留袖をお譲りになる時に、家紋の違いが気になることもありますね。当店『ふじぜん』では、留袖の家紋を全く新しいものに描き直す「家紋入れ」「家紋入れ替え」も可能です。お気軽にお申し付けください。
【こんな時には家紋入・家紋入れ替え】
- 家紋が黄ばんでいる
- 家紋に茶色いシミがある
- 家紋がにじんでいる
- 家紋を別のものにしたい
留袖の比翼地のシミ・変色
留袖は「比翼仕立て(ひよくじたて)」といって、上前・裾・襟・袖・脇に白い比翼地(ひよくじ)を付け、重ね着をしているように見せる仕立てになっていることが多いです。
この白い比翼地は、長期保管しているうちに酸化などで茶色い変色が起きてしまうことがあります。
変色の範囲が小さい場合には、変色直し(シミ抜き)で対応ができることも。変色範囲の広さによっては、比翼地を部分的にお取り返した方が良いこともあります。
スタッフが検品をして、現在の留袖の状態に最適なプランをご提案しますので、お気軽にご相談くださいませ。
【こんな時には比翼のシミのご相談を】
- 比翼部分に茶色のシミがある
- 比翼部分が黄ばんでいる
留袖の比翼仕立て直し
比翼仕立てになっていない留袖に比翼を付けることも可能です。また反対に、比翼を外して軽くすることもできます。
比翼地を付ける場合には、以下の二つの方法があります。
- お手持ちの白下着を利用して比翼にする
- 新品の比翼地を取り付ける
費用の違いもありますので、お客様から詳細を伺い、できるだけ最適なプランをご案内いたします。
【こんな時には比翼地仕立てのご相談を】
- 留袖に比翼が付いていないようなので付けたい
- 比翼を外したい
留袖のサイズ直し
留袖は現在のお体のサイズに合っていますか?当店『ふじぜん』では「裄丈だけ」「身幅だけ」など、部分的な着物のサイズ直しも承ります。1箇所だけのサイズ直しなら着物を解かず行うため、お仕立て直しよりリーズナブルです。
留袖を娘様やお孫様に譲る場合などにも、サイズ直しされる方が多いです。縫い込みがあれば、小さな着物を大きくお直しすることもできます。もちろん全体的なお仕立て直しも承ります。
【こんな時には留袖のサイズ直しを】
- 身幅を現在の体に合わせたい
- 娘や孫の体のサイズに合った留袖に直したい
留袖クリーニング 料金表
丸洗いクリーニング | 11,000円(税込) |
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カビ取りクリーニング | 15,400円(税込) |
汗取りクリーニング | 4,400円(税込) |
着用時の新しい染み抜き | 1箇所あたり550円(税込)~ ※事前見積り |
保管時の古いシミ抜き・黄変抜き | 1箇所あたり880円(税込)~ ※事前見積り |
※料金は全て税込価格です。
※シミ抜きの料金は、「シミの大きさ」「シミの古さ(色の濃さ)」等によって段階的に変動します。留袖の場合、刺繍や螺鈿などの特殊加工にあるシミは特別料金となります。当社が検品後、シミ抜き料金のお見積もりをお出しし、お客さまにご納得いただいた上で作業に入ります。見積りは無料です。
留袖クリーニング よくあるご質問
- Q.黒留袖の衿に白い汚れ…キレイになる?
- A.黒留袖の衿の白い汚れは、多くがファンデーションによるシミです。付いた時にはそこまで汚れていなくても、時間が経ってファンデの成分で白く変色・脱色を起こしていることもあります。
ファンデーション汚れは当店の「シミ抜き」でキレイにできます。1センチ前後の汚れならシミ抜き料金は550円税込ですが、ファンデ汚れの場合だと汚れが広くついていることが多いので、大体4,000円前後が料金の目安となります。
なおファンデ汚れがついてから長い時間が経ち、変色が起きている場合だと、変色を直す「黄変抜き」という特殊技術が必要です。この場合には料金が1センチ880円?(広さにより変動)になります。
シミ抜き料金は実際にスタッフが留袖を見てから、お客さまに見積もりとしてお伝えします。お見積もり無料なので、お気軽にご相談ください。 - Q.留袖にカビが生えましたが落ちますか?
- A.留袖のカビはきれいに落とすことが可能です。軽度の場合であればカビ取りクリーニングだけで十分に症状を抑えられます。
なおカビ症状が重度だと、黒留袖の地色を茶色やピンクなどに変色させていることがあります。この場合には、黄変抜きで漂白したり、部分的な染め直し(染色補正)が必要になることもあります。
当店では実際にスタッフが留袖を検品して、最適なプランとお見積もりをご提案します。作業に入るのはお客様にお見積りのご提案をして、ご納得いただいてからになりますので、お気軽にご相談くださいませ。 - Q.留袖の箔が剥がれて地色に移ったが取れますか?
- A.留袖の箔加工(金箔や銀箔)は、湿気などが原因で剥がれてしまい、他の部分に移ってしまうことがあります。
これは専門の職人の作業でキレイに直すことが可能です。箔がついた地色の部分だけでなく、剥がれてしまった箔のお直しも承ります。どんどん剥がれてしまう前にお早めにご相談ください。 - Q.留袖の挟んである紙に箔が張り付いても剥がして大丈夫?
- A.剥がさないでください。ご自分で紙を剥がすと、箔が紙の方にくっついてしまって、元に戻らなくなってしまいます。箔を直すために余分な料金が発生してしまうので、お早めに専門店へのご相談をお勧めします。
- Q.留袖の長襦袢は喪服と同じで大丈夫ですか?
- A.留袖も喪服も長襦袢は「白」なので、サイズさえ合っていれば共通して使用することは可能です。ただし、長襦袢と留袖のサイズが合っていないと見た目にすぐわかります。特に長襦袢の方が大きいと、袖の内側で丸まったり、袖から襦袢が出てきたりします。
留袖と長襦袢の「肩幅」「袖幅」「袖丈」が合っているかどうか、採寸してよく確認をしましょう。 - Q.留袖と長襦袢のサイズが合わないようなのですが?
- A.当店では留袖だけでなく長襦袢のサイズ変更も承ります。着用予定の留袖と長襦袢を一緒に送っていただければ、どちらかに合うようにサイズ変更いたします。
- Q.比翼地の裾が出てしまっているようなのですが?
- A.留袖の裾の比翼地は、表地より5ミリ程度短くなくてはいけません。留袖を着物ハンガーにかけて見てみましょう。外側から見た状態で白い比翼地が裾から出ていたら、比翼地のお直しが必要です。当店でお直し可能ですので、お気軽にお申し付けください。
着物ハンガーをお持ちでなかったり、比翼地の状態がわからない場合には、当店で留袖の状態を確認します。メールフォームからお申し込みしてから、着物を当店までお送りください。 - Q.留袖にお酒をこぼしたが丸洗いクリーニングだけで良いですか?
- A.お酒のシミを付けた時には「シミ抜き」をご依頼ください。また、これから長期保管をされる場合には、全体的なお手入れもしておいた方が安心ですので「丸洗いクリーニング+シミ抜き」にすることをおすすめします。
- Q.留袖の裄丈を大きくしたいがキレイにできますか?
- A.裄丈を大きくする場合、以前に仕立てた時の「スジ」が残るのではないか・・・とご心配される方が多いです。当店ではキチンと「スジ消し」をして大きく直しますので、サイズ直しした部分は目立ちません。キレイに仕上がりますのでご安心ください。
- Q.どのメニューを選べば良いかわかりません
- A.当店ではメールフォームやLINEで、専門スタッフがお客様のご相談を無料で受け付けています。着物にトラブルが起こっているけれどどうしたらいいかわからない時は、お気軽にご相談ください!
着物の現状を伺ったり、一度当店まで着物を送っていただいたりしながら、お客様の留袖に最適なプランをご提案します。