七五三の着物では、お子様の体に合わせて着物のサイズを調整する「縫い上げ」が必要です。袖の長さを合わせる「肩上げ」、丈を合わせる「腰上げ」… またお宮参りの産着を七五三に使う時には、袖の形も縫い直します。
明治39年創業の着物加工店『ふじせん』に七五三の肩上げ・腰上げもおまかせください。七五三着物のクリーニングと「縫い上げ」を一緒に承ることも可能です。
目次
七五三着物の縫い上げ(肩上げ・腰上げ)とは
七五三の着物の「縫い上げ(ぬいあげ)」とは、少し大きめの着物の「袖(そで)」や「丈(たけ)」の長さを、お子様の体に合わせサイズ調整する仕上げです。一般的な洋服のサイズ調整とは違い「サイズ直しをしている(縫い上げている)」ということが外から見てハッキリとわかるように縫います。
これは「縫い上げ」がお子様の健やかな成長を願うものであるためです。「いつか縫い上げをすべて取るほど元気に大きくなりますように…」という願いを込めて、七五三着物にはあえて「大きめの着物」を着せて、それを調整するというわけですね。
お宮参りの産着を三歳の七五三で使う場合
お宮参りの際に使った産着(うぶぎ・一ツ身)は、七五三の三歳のお祝いにも使えます。この時には、着物と長襦袢に以下の4つの部分を変更します。
・腰上げ:身丈(みたけ:首の根元~足首までの長さ)の長さを調整します。
・袖の丸み付け:袖の下側の直角になっている部分を、角を取るように丸く縫います。
・紐の付け直し:お宮参りの産着と七五三着物では、身頃の前にある紐の位置が違います。産着の紐を一度はずして、三歳の祝い着の位置に付け直します。
五歳・七歳で七五三着物を体に合わせる場合
五歳・七歳のお祝いで着る着物(四ツ身等)には、袖の丸み等はすでに付いています。そのため、以下の2つの縫い上げだけを行えば大丈夫です。
・腰上げ:身丈(みたけ:首の根元~足首までの長さ)の長さを調整します。
※男の子の場合、この他に袴のサイズ調整が必要となります。『ふじぜん』では袴のサイズ調整も承りますのでご相談ください。
七五三着物の縫い上げご依頼から完成までの流れ
『ふじぜん』で七五三の肩上げ・腰上げ等の縫い上げをご依頼いただく場合の流れを紹介します。
1)お申込み:店頭、お電話(フリーダイヤル)またはお申込みフォームよりご依頼ください。
2)サイズ測定:お子様の体のサイズを測定します。
・ご来店の場合:お子様とご来店の際に、店頭にて無料でスタッフがサイズ測定します。
・県外のお客様の場合:下に紹介する『サイズの測り方』を参照の上、ご家庭でのサイズ測定をお願いいたします。不明点がある場合、当店スタッフが電話にてレクチャーします。サイズ決定後、当店まで宅配便にて七五三着物をお送りください。
3)お見積り:七五三着物の縫い上げ料金をお伝えします
半襟の準備の有無等、お客様のご要望を伺った上で、料金のお見積りや作業内容を事前にお出しします。昔の七五三着物のシミ抜きといったクリーニングが必要な場合には、クリーニング料金も合わせてお見積りします。
お見積りの料金は無料です。ご予算に合わない場合等、加工を見送る場合でもお見積りの料金はいただきません。お見積り確定後、お預かり伝票・お見積書を郵送します。
4)縫い上げ:職人が着物を加工します
お見積りした料金のご入金を確認次第、加工作業に入ります。『ふじぜん』では国内での加工にこだわり、一点一点を専門の職人が手作業で縫い上げます。
5)お渡し:お客様の手元へ着物をお送りします
七五三着物の加工完了後にはプレス(アイロン)で仕上げを行い、新しいタトウ紙(文庫紙)に包んでお渡しします。お渡しは手渡しでの納品もしくは宅配便となります。
七五三着物の肩上げ・腰上げのサイズの測り方
ご自宅で七五三着物の肩上げ・腰上げのサイズ測定を行う場合、以下を参考にして手芸用または採用用メジャーで測定をしてください。
女の子の場合
1)お子様にまっすぐ立ってもらいます。
2)「裄(ゆき)」のサイズを測ります。手を下斜め45°に上げてもらいましょう。この状態で、「首の根元の中心部のグリグリとした部分」から、「手首のくるぶし」までを測ります。
3)「丈(たけ)」のサイズを測ります。「首の根本の中心部のグリグリとした部分」から「足首のくるぶし」までを測りましょう。
男の子の場合
1)お子様にまっすぐ立ってもらいます。
2)「裄(ゆき)」のサイズを測ります。手を下斜め45°に上げてもらいましょう。この状態で、「首の根元の中心部のグリグリとした部分」から、「手首のくるぶし」までを測ります。
3)着物の「着丈(きたけ)」のサイズを測ります。「首の根本の中心部のグリグリとした部分」から「足首のくるぶし」までを測りましょう。
4)「袴丈(はかまたけ)」のサイズを測ります。「腰骨」から、「足首のくるぶし」までを測ってください。
※「測り方がよくわからない」という場合、当店フリーダイヤルまでお問い合わせください。詳しく測定方法をお伝えします。
※着物のサイズは当店で測定しますので、測っていただく必要はありません。
産着(祝い着)を三歳の七五三参りで着用する場合のサイズ直し料金表
肩上げ | 3,300円(税込) |
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腰上げ | 4,400円(税込) |
袖の丸み付け | 6,600円(税込) |
紐の付け直し | 1,320円(税込) |
※料金は全て税込価格です。
仕立て直し・胴裏交換で胴裏を新品交換する場合は7,370円追加
産着長襦袢を三歳の七五三参りで着用する場合のサイズ直し料金表
肩上げ | 3,300円(税込) |
---|---|
腰上げ | 4,400円(税込) |
袖の丸み付け | 1,650円(税込) |
紐の付け直し | 1,320円(税込) |
※料金は全て税込価格です。
七五三参り(五歳・七歳)のサイズ直し料金表
肩上げ | 3,300円(税込) |
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腰上げ | 4,400円(税込) |
※料金は全て税込価格です。
七五三着物の縫い上げ(肩上げ・腰上げ)の納期・日数
10日~2週間
※七五三直前・年末年始等の繁忙期には納品までにお時間がかかる場合があります。
※シミ抜きやその他クリーニングとあわせてご依頼いただく場合、納期が長くなる場合があります。お早めにご依頼ください。
七五三着物の肩上げ・腰上げについてよくあるご質問
- Q.肩上げ・腰上げのの寸法・サイズの測り方がよくわかりません
- A.サイズ測定にお困りの場合、当店まで電話(フリーダイヤル0120-413-529 受付時間 AM 10:00 ~PM 8:00)までお問い合わせください。専門スタッフが電話で測り方を詳しくレクチャーします。お電話でのお問い合わせが難しい方には、お問い合わせフォーム(24時間受付)やLINEでもお問い合わせを受け付けています。
- Q.七五三着物のシミ抜きと縫い上げは一緒にお願いできますか?
- A.はい、縫い上げ(肩上げ・腰上げ等)とクリーニングメニュー(シミ抜きや丸洗い等)は一緒に承れます。ただし着物のシミ・汚れの状態によっては納品までに通常より時間がかかる場合があります。できるだけお早めにご相談ください。
- Q.長襦袢の縫い上げと一緒に半襟交換もしてもらえますか?
- A.はい、『ふじぜん』では半襟の交換も承っております。半襟はお持ち込みの他、当店でもご用意することが可能です。
- Q.七五三の着物が子どもの体にほぼピッタリだけど、肩上げ腰上げは必要?
- A.七五三の着物の肩上げ・腰上げ(縫い上げ)は、サイズ調整という意味だけでなく「今後のお子様のさらなる成長を願う」という縁起物となっています。七五三のお祝いの際には、わずかでも良いので肩上げ・腰上げした状態の晴れ着を身につけることをおすすめします。
- Q.昔の七五三着物を縫い上げを取らず保管していました。直して使える?
- A.20年~30年前の着物でも、きちんとお直しをすれば再度祝い着としてお使いいただけます。ただし縫い上げたままで長期保管していた場合、縫い上げの跡(筋)が強く付いている可能性が高いです。縫い上げ加工の前に「着物丸洗い」で筋を取ることをおすすめします。
- Q.袴のサイズ調整もお願いできますか?
- A.はい、『ふじぜん』では袴の袴丈等のサイズ調整も承っております。お気軽にお問い合わせフォームまたはお電話にてお申し付けください。
- Q.宅配便で着物を送りたいのですが、着物の畳み方がわかりません。
- A.七五三着物を当店まで送る時の畳み方は適当でも大丈夫です。配送中の雨で濡れたりしないように大きめのビニール袋に入れてから、紙袋や段ボール箱に入れて当店まで発送してください。着物の発送方法については、こちらで詳しくご案内しております。
- Q.着物の裏地にシミがたくさん!縫い上げと一緒にシミ抜きを頼めば良い?
- A.保管中にできたシミは酸化やカビ等が原因で出来たもので、シミ抜きするには漂白作業が必要です。生地が薄い裏地は強い漂白に耐えられないため、裏地にできた古いシミはクリーニングでは取ることができません。裏地の古いシミが気になる場合には、「裏地の交換」をおすすめします。『ふじぜん』では着物をほどかず、裏地だけを交換することも可能です。着物をほどく「仕立直し」に比べて、グッと安い料金で裏地をキレイにすることができます。七五三着物の場合、「縫い上げ」と「裏地交換」をあわせてのご注文も受け付けています。