成人式の準備で「振袖を買う?レンタルにする?」と悩む人は多いはず。振袖が成人式だけしか着られないなら、わざわざ買うのはもったいないように思いますよね。でも実は、振袖は成人式だけに着るものではないんです!色々なシーンで振袖姿を楽しむことができるんですよ。
今回は振袖を着る6つの機会と、さらに幅広く振袖を着る活用術についてご紹介していきます。
目次
1.親戚や友達の結婚式で華やかな振袖姿を
振袖(ふりそで)が大活躍してくれるのが、家族や親戚の結婚式に「親族」として出席する場合。またお友達の結婚式に参列する時も、振袖はピッタリのお祝いの装いとして着ることができます。
兄弟姉妹・従姉妹等の結婚式に
振袖とは元々、独身の女性が着る格の高い、フォーマルのための着物。特に親族側で出席する時には「できるだけ格の高い装いでゲストを迎えること」が結婚式のマナーとされています。ですから兄弟姉妹・従兄弟等の結婚式に独身女性が参加する時の装いとして、振袖はもっとも的確な衣装なんです。
お友達の結婚式にもピッタリ
ご友人の結婚式に参列する場合も、華やかな振袖姿は喜ばれるもの。ワンピースやドレスといった洋装ですとチャレンジしにくい鮮やかな色でも振袖だと馴染みやすく、お祝いの場らしい雰囲気をもり立ててくれます。
また振袖は、花嫁との「衣装かぶり」の心配が少ないのも魅力です。洋装の場合、白色系の装いは花嫁のウェディングドレスと被るため絶対にNG。クリーム色の装いも、ライトの反射で白に見えるため避けた方が良いと言われていますよね。
またツートーンのワンピースで「マナーはOK!」と思っていたら、上半身がクリーム色の無地っぽく、着席時に白ドレス風に見えた…!なんて失敗のケースも。振袖の場合、このような失敗の不安はほとんどありません。
披露宴にももちろん振袖OK
結婚式への参列はもちろん、披露宴・二次会でも美しく品の良い振袖姿は華を添えます。「結婚式や披露宴に招かれたけど、何を着たらいいの?」といった悩みは、振袖が一枚あれば必要なくなるでしょう。
2.袴を合わせて卒業式に!振袖のままでも大丈夫
大学・短大・専門学校等の卒業式では、中振袖・大振袖に袴(はかま)を合わせる昔ながらの女学生スタイルが好まれています。この時には「振袖と袴」をセットでレンタルするという人もいますが、「袴だけ」をレンタルすることもできるんですよ!
購入した振袖に「袴」を合わせたコーディネートで、お手持ちの振袖でも学生ならではの新鮮なスタイルを楽しめます。レンタル振袖は「生地感がペラペラで今ひとつ…」ということも多いものですが、購入した振袖なら品質も安心。卒業式の袴姿をワンランクアップさせてくれることでしょう。
装いをかえた振袖姿で卒業式に出るのもオススメ
「卒業式の時には袴がないとダメ?」そんなことはありません!袴を合わせない振袖姿で卒業式に参加してももちろんOKです。
元々「着物+袴」は、女学生さん達が学校に行く時のためのカジュアルスタイルとして定着したもの。卒業式といった式典等のあらたまった場には、どちらかというと「振袖だけ」の方が格が高く、的確な姿とも言えます。
成人式の時と髪型や髪飾り・帯飾り等をすこし変えて、違った雰囲気の振袖コーディネートを楽しむのもオススメですよ。
3.振袖は初詣・お正月のお出かけにもピッタリ!
毎年の「お正月」は、日本人にとって大切な「ハレの日」。ですからお正月の初詣等のお出かけの時には、着物の中でも良い着物・礼装をしてご挨拶をするのがマナーとなっています。独身女性が着る最高格の着物である「振袖」は、お正月に着るにもピッタリ!というわけですね。
ご家族やお友達同士、デート等で初詣に行く時に振袖を着れば、その日の主役は振袖姿の人に決まり!華やかな振袖姿は、お正月のお出かけ中にも多くの人の注目を集めることでしょう。
4.祝賀会やパーティー…お祝いの場にも振袖を
格の高い着物である「振袖」は、洋装で言うところの「イブニングドレス」のようなもの。そのため祝賀会や授与式といった格調の高いあらたまったお祝いの場や、ホテル等で執り行われるフォーマルなパーティー等にも堂々と着ていくことができます。
また近年では和装文化人気の再燃によって、スタンディングスタイルのパーティー・カジュアルスタイルのパーティーでも、振袖等の和装で参加をする人が増えてきました。様々なパーティーに振袖でお出かけをしてみては?
5.あらたまった「お見合い」にも
未婚女性が着る晴れ姿である「振袖」は、昔から「お見合い写真」や「お見合いの場」に着用する着物の定番とされてきました。近年ではお見合いをする人は減ってきてはいますが、今でもホテル・割烹・料亭等で行われるキチンとしたお見合いには、振袖を着ていく方が多いと言われています。
振袖姿は華やかで優雅に見える上に、日本人女性らしいしとやかさもアップさせてくれるもの。「お見合いの第一印象を良くしたいな」という時に、振袖は大活躍してくれるのですね。
6.結婚前の「結納」も振袖を着る機会!
結婚前に新郎・新婦となるカップルの両家族が執り行うのが「結納(ゆいのう)」。カンタンに言えば、「この二人が結婚をします」という正式な約束(婚約)をする昔ながらの儀式です。結婚式に準ずるあらたまった慶びの場であり、両家族ともフォーマルな姿で出席することが求められます。
特に新郎・新婦となる二人は、第一礼装もしくは準礼装という最高格の衣装を着用することが一般的です。そのため新婦となる女性は、結納の場では未婚女性のフォーマルな着物である「振袖」を着用します。
振袖を仕立て直せば「訪問着」として着用OK
上記でご紹介したように、振袖は様々なシーンで独身女性のフォーマル服として活躍してくれるもの。でも「結婚したら振袖は着られないの?」「もっと色々な場所に着ていきたい!」と思う人も居ることでしょう。
そんな時には、振袖を仕立て直してみてはいかがでしょうか?振袖は「振る・袖」という名前のとおり、他の着物より長い袖(そで)が付いているのが特徴。でも袖を仕立て直す(短くする)ことで、「訪問着(ほうもんぎ)」という着物として着ることみできるんです。
訪問着ならミセスになっても着られる
「訪問着」は、ミス・ミセスのどちらも着ることができる着物。ですからご結婚された後でも、訪問着に仕立て直せば長く着物を楽しむことができます。
観劇や入学式…着用シーンはさらに幅広く
「訪問着」は振袖・留袖のような最高格の着物ではありませんが、略式のフォーマル服として着られる着物です。そのため柄行によっては、入園式・入学式やお宮参りといった幅広いイベントでも着用することができます。
また柄行によっては、訪問着は観劇やお茶会等にも使えます。仕立て直しを行うことで、一枚の着物をさらに幅広いシーンで楽しむことができるのです。
おわりに
振袖を着る6つの機会と活用術はいかがでしたか?良い着物は、正しくお手入れをしていけば何年も何十年も着続けることができるもの。
またトレンドの入れ替わりが激しい洋服とは違って、伝統的な着物の柄は「流行遅れ」の心配もなく、いつでも堂々と着ることできます。あなたにピッタリの振袖を、様々なシーンで着て楽しんでみてくださいね。