成人式・ハウツー

成人式の前撮り・当日・後撮り…最適時期を選ぶ8つのリスト

成人式の撮影のタイミングをいつにしたら良いか、迷っている人は多いはず。ネットやSNSでも「成人式は前撮りが良い」「当日撮りが意外とラク」「成人式後撮りがオトク」と色々な情報が混じっていて、どれが正しいのか困りますよね。

成人式の撮影のベストタイミングは、実は個人によって少しずつ違います。ここでは成人式の後撮り・前撮り・当日撮りの中でどれが自分に合っているかを選ぶためのポイントを8つに分けて解説していきます。

1.アウトドア好きなら「当日」または「後撮り」

成人式撮影について、アウトドアがお好きな方はもう絶対に「当日」または「後撮り」にした方が良いでしょう。その理由はひとつ!「夏場の日焼け問題」です。

【チェックポイント】

  • ジョギング等の屋外スポーツを定期的にしている
  • 夏には屋外フェス等によく参加する
  • 公園散策や山登りなどが好き

上に思い当たる点が多い人は、ぜひ「当日」または「後撮り」を視野に入れてみてください。

振袖が日焼けで似合わなくなる!?

着物はもともと、白い肌に合わせることを考慮して作られています。和装の花嫁衣装等を想像すると「そうかも」と納得できる方が多いのではないでしょうか。

伝統的な古典柄ほど、白く塗った肌であることを念頭においたカラーデザインがされています。つまり冬場の日焼けしていない白い肌の方が「映えやすい」し、少しでも日焼けすると「肌がくすんで見えやすい」というわけなんですね。

1〜2月に肌を落ち着かせる

アウトドアが好きな人だと、早ければ5月位から日焼けが始まって、肌の色味がワントーン以上落ちます。5月〜10月は成人式の振袖写真の撮影は避けたほうが無難といえるでしょう。

できれば10月位からは成人式に向けてできるだけ日焼けを抑え美白対策をして、当日または後撮り(1月〜2月)に「ベストな美白肌」を持ってくるのがオススメです。

2.美容が苦手な人も「当日」か「後撮り」を

成人式撮影を前撮り・当日・後撮りのどれにするかを選ぶ要素のひとつとして、「美容に興味を持っているかどうか」という点も入れておくと良いです。

【チェックポイント】

  • 日焼け止めをつい塗り忘れる
  • 日傘などはあまりささない
  • 美白化粧水や美容液などは使ったことがない

上のような点に思い当たることが多かったり、日差しの強い地域にお住まいの方は、「当日」または「後撮り」を視野に入れることをオススメします。

着物のメイクが昔とは違う

昔であれば多少日焼けをしても、撮影日にはコッテリと白塗りに近いファンデを塗るので問題ありませんでした。しかし最近だと、成人式でもあまりしっかりしたベースメイクは流行的に好まれなくなっています。なので「成人式撮影にはできるだけ美白した方がファンデが浮かないし、着物のうつりが良い!」というのは、どの人でも同じです。

「ついつい日焼け」を避けた時期に

でもやっぱり、普段あんまり美容に興味がない人だと「ついつい日焼け」をしやすいんですよね。そうすると、夏場に肌がくすんでしまったり、ベタついて見えてしまうこともあります。

成人式の当日撮りか後撮りにしておけば、肌の色味的には落ち着きやすいので安心です。

3.料金コスパ重視なら「前撮り」または「当日」

成人式撮影を前撮り・当日・後撮りのどれから選ぶか問題では、料金やコストパフォーマンスが気になるという人もいるはず。とにかく成人式撮影にかかる料金を安く抑えたい!というコスパ重視派さんには、「前撮り」または「当日撮り」を選ぶのがオススメです。

【チェックポイント】

  • 成人式撮影を安く済ませたい
  • お得な料金プランがあればそれを選びたい
  • 成人式振袖はレンタルする予定
  • 家とスタジオが比較的近い

成人式前撮り無料プランを上手に使う

成人式の振袖レンタルサービスと撮影サービスを組み合わせておこなうスタジオの中には、「前撮り無料プラン」や「前撮り格安プラン」を展開しているところも多いです。

前撮りの方が期間が比較的長い(おおむね4月〜12月)なので、プランの展開も豊富ですし、選択肢が多いのが魅力。お安くお得に撮影を済ませたい人には向いています。

人によっては当日撮りの方が安上がり

レンタルではなくお手持ちの振袖を着る場合だと、前撮り撮影のための着付けやヘアメイクの料金が別途かかります。振袖をお持ちでコスパ重視するのであれば、当日撮りで1回で済ませた方が料金は抑えやすくなります。

また購入振袖・レンタルに関わらず「地元に帰省して前撮り撮影」という場合、距離によっては帰省にかかる料金の方が嵩む可能性は考えられます。この場合も「当日撮り」を検討した方が良いかもしれません。

4.SNSや年賀状での映え重視なら「前撮り」

成人式の撮影時期を決める上で、最近では「SNS」という要素も重要になってきました。また成人式の写真を年賀状などに使いたいという人もいますよね。このような場合には「前撮り」が向いていることが多いです。

【チェックポイント】

  • InstagramやTikTok、Twitter等に振袖写真を掲載したい
  • 年賀状に振袖写真を掲載したい
  • 家族だけでなく、いろいろな人に振袖写真を見てほしい

上に思い当たる点が多いなら「前撮り」を考えてみると良いでしょう。

加工写真を載せたいなら前撮り

Instagram等の写真掲載では、顔部分などに加工をする、いわゆる「盛る」工程はもはや定番となっています。対して成人式の撮影では、ニキビ等の肌あれ等は加工で消したりしますが、今のInstagramレベルの「加工」はしません。

「振袖写真も派手に盛りたい」ということであれば、前撮りのときに撮影したデータを使って、自分で加工をするのが一番。「ここぞ!」というときに一番よく盛れた成人式写真をアップすることができます。

お正月に着物姿を掲載できる

レンタル振袖の場合だと、前撮りと当日で別の振袖を着られるサービスがあるスタジオも増えています。前撮りで撮影をしておけば、その写真を成人式前に「お正月っぽさ」たっぷりの年賀状写真として使うこともできます。

5.忙しくてタイパ重視なら「当日撮り」

成人を迎える方の中には、お仕事等が充実されていてなかなか時間が取れないという方も少なくありません。このような場合には、成人式当日に撮影まで済ませられる「当日撮り」が良いでしょう。

【チェックポイント】

  • 仕事が忙しい
  • 成人式にあまり時間をかけられない
  • 振袖やメイクにそこまで興味がない

前撮り・後撮りには一日かかる?

成人式の前撮りや後撮りにはどれくらい時間がかかるのか?というと、短くて半日、長くて一日かかりというところです。時間にすると短くて4時間、平均だと5〜7時間。当日撮りの倍以上はかかります。

これはなぜなのでしょうか?まず当日撮りに比べると色々と相談しながらヘアセットなどをする人が多いためです。着付け+ヘアセットに、成人式当日に比べて時間がかかります。

スタジオ撮影だけでなくロケ撮影をする方も多いですし、ご家族撮影などのご要望もたくさんあります。またスタジオによっては、撮影当日にお客様にデータ選別してもらってプリントする写真を決めるので、この選別に時間がかかることもあります。

前撮り・後撮りする場合、基本的にその日は撮影のためにまるごと潰れることになります。お忙しい方の場合、「それはちょっと厳しい」ということもあるかもしれません。

当日撮り、式当日は慌ただしいのはデメリット

当日撮影の場合だと、早朝に着付けとヘアメイク → 成人式 → 撮影という流れになります。一日で式から撮影まで済ませられるのは、忙しい方には嬉しいポイントとなるかもしれません。ただし混雑期となるため、基本的にスタジオ撮影のみという所が多いです。

また成人式のあとが慌ただしいため、お友達やご家族と集まってゆっくり話せるのは夕方以降になる可能性も。その点は考慮しておいた方が良さそうですね。

6.クオリティにこだわるなら「前撮り」か「後撮り」

成人式の前撮り・当日・後撮り…最適時期
【チェックポイント】

  • 一生の思い出になる写真なのでこだわりたい
  • お見合い写真に使いたい
  • スタジオ撮影だけでなくロケ撮影したい
  • 成人式当日前に振袖を着ておきたい

成人式の写真は後々にまで残る思い出の一枚です。また、最近では少なくなってはきていますが、成人式の振袖写真はお見合いに使われる写真の定番でもあります。自分の気に入った一枚にこだわりたい!という人も多いことでしょう。このような場合には「前撮り」または「後撮り」がオススメです。

前撮り後撮りならロケ撮影しやすい

成人式当日の「当日撮り」の場合だと、原則としては室内撮影としているスタジオや写真館が多いです。反面、「前撮り」「後撮り」であれば、景勝地や公園などでのロケ撮影もOKというスタジオが増えます。さまざまなシーンでのプロによる美しい振袖姿が撮れるのは、前撮り・後撮りの大きな魅力です。(ただし夏場だとロケ撮影が厳しい場合もあるので、季節をよく選ぶことも大切です)

「前撮り」はヘアや着付けの練習にも

成人式撮影を「前撮り」にすると、ヘアセットや着付けの内容などもスタッフとじっくり話し合いながら決めていくことができます。成人式当日の戦場のような勢いの中ではこれはなかなかできないので、貴重な場と言えるのではないでしょうか。「前撮り」を練習のような気分で行っておくことで、成人式当日の「失敗」を防ぐことにもなります。

7.花と撮影なら「後撮り」(地域により前撮り)

【チェックポイント】

  • 花や自然と組み合わせた記念写真にしたい
  • 満開の桜を狙いたい
  • 特別な背景にした記念写真にしたい

近年ではスタジオ撮影のみならず、プロのカメラマンによる屋外撮影も盛んになっています。どのような自然背景を狙いたいかで、撮影のタイミングも変わってきます。

温暖地域なら3月後撮りが桜の狙い目

「後撮り」をいつ頃までに行うかは人によって違いますが、だいたい3月頃までに済ませるという人が多いようです。

撮影を行うのが温暖な地域の場合、3月中旬~後半頃の撮影なら桜などの花の開花期。美しい花々を背景に、特別な一枚を撮影することができます。

寒冷地なら4月~5月頃の前撮りがオススメ

お住まいや撮影地によっては、桜の満開やその他の花の開花期は1ヶ月以上遅くなり、4月~5月頃になります。この場合には、早めの前撮りで予約をとっておくのがオススメです。

8.シミ汚れ対策は「早めの前撮り」が安心

【チェックポイント】

  • 服にシミやハネを作ることが多い
  • 転んだり人にぶつかったりしやすい
  • あまり着物や浴衣を着たことがない

忘れられがちなポイントなのですが、振袖を着た撮影では思いもよらないアクシデントで振袖を汚す人が意外と多いです。前撮りなどで振袖を汚してしまい式当日にシミが気になることになったり、反対に式当日の宴会で振袖を汚し、後撮りにクリーニングが間に合わない、といったトラブルも。

成人式の撮影時期については、このようなトラブルも考慮した方が良いこともあります。

振袖のシミ抜きには時間がかかることも

一般的な洋服のクリーニングは、早ければ当日・翌日仕上げなんてものも多いですよね。時間がかかるコート等のクリーニングでも、一週間程度であれば受け取れることでしょう。

ところが繊細な「着物(振袖)」の場合だと、洋服と同じようにはいきません。特に食べ物や飲み物のシミ、泥ハネ、雨シミなどができた場合には、専門の職人さんによる「シミ抜き」が必要になります。

振袖のシミ抜きには、早くても1~2週間、混む時期だと1ヶ月程度かかってしまうこともあります。さらに汚れが複雑なものの場合だと、2~3ヶ月程度の時間がかかってしまうケースもあるのです。

ちなみにこれはレンタル振袖でも同じです!大きな汚れや破れ等をを作ってしまった場合、本番の成人式までにリペアやクリーニングが間に合わず、同じ振袖や希望する柄が着られない可能性は十分にあります。

早めの前撮りで余裕をもたせよう

春~夏頃の早めの時期に前撮りをしておけば、万一前撮りの際に振袖を汚す等のトラブルが起きても、成人式までに余裕をもって対処することができます。

メイクや飲み物などで普段の洋服にシミを作ることが多い人、どこかに体をぶつけたりしやすいな…という人は、早めの前撮りにしておくと安心ですよ。

おわりに

成人式の撮影時期は、前撮り・当日撮り・後撮りのどれにも良い点と悪い点があり、「この時期が絶対に良い」と言い切れるものではありません。ライフスタイルやご予算等と相談しながら「自分に合っている時期」を選ぶのが、もっとも納得いく結果となることでしょう。満足いく結果となることをお祈りしています。

ちなみに当店でも振袖クリーニングやシミ抜きを受け付けていますが、やはり11月~12月頃になるとご依頼が一気に増えて、大混雑になることが多いです。撮影や式の前に振袖を出してチェックすることも、どうぞお早めにお忘れないようにしてくださいね!

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吉原ひとし


着物ケア診断士 吉原ひとし


着物の染み抜きやお直しをする場合、加工内容や料金は検討がつかないと思います。お近くに専門店があれば安心ですがシミや汚れを見てもらったが、無理だと言われ諦めてしまう方が多いのです。遠方にお住まいの方はお電話又はメールでご相談いただければ、無料にてアドバイスさせていただきます。クリーニングやお直し以外でも着物の事ならお気軽にご連絡ください。 初めてご訪問の方へ

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