足袋の選び方

着物の足元となる足袋は、意外と注目されることが多い部分です。足袋の種類が着物に合っていなかったり、シワが寄っていたり…これでは、せっかくの着物姿も台無しになってしまいますよね。ここでは着物姿を素敵に、そして快適に楽しむための足袋の選び方についてご紹介していきましょう。
目次
足袋の種類とコーディネートの決まり
足袋には「白足袋(しろたび)」と「色物(いろもの)・柄物(がらもの)」「黒足袋(くろたび)」があります。
・白足袋
名前の通り真っ白な無地の足袋のことです。
留袖・振袖・訪問着・色無地といったフォーマル着には必ず「白足袋」を合わせます。
「結婚式や成人式には白足袋」というわけですね。
・色物・柄物
白以外の足袋、柄入りの足袋のことです。
白色でもレース等の柄が入っていれば「柄物」になります。
小紋(こもん)・紬(つむぎ)等のカジュアルな普段着であれば、色物・柄物の足袋で足元のおしゃれを楽しめます。
・黒足袋
男性用の普段着向けの足袋です。
足袋の選び方
1.サイズ
足袋は0.5センチ刻みのサイズで販売されており、また縦のサイズ以外に「標準/細形/ふっくら/ゆったり」と様々な種類が用意されています。
・標準:一般的な足型の人に向いたサイズです。
・細形:足の横幅(甲周り)が細い人に向いています。
・ふっくら:足幅がやや大きい人に向いています。
・ゆったり:ふっくらより更に大きめの足幅・足首周りサイズになっています。
なぜ、こんなに多彩なサイズ展開があるのでしょう?
それは洋服のように「やや大きめでもOK」という履き方ができないからなんです。
足袋は足にピッタリとしたサイズでないと、却って疲れやすくなります。
また大きすぎる足袋は余計なシワができやすく、その見た目の悪さが目立ってしまうのです。
着物に慣れない方が初めて足袋を選ぶ場合には、可能であればショップの店員さんに相談をすることをおすすめします。
お店によっては試着用の品も用意していますから、足にピッタリの足袋を購入できますよ。
しかし「どうしても今、買っておきたい!」という場合には、普段履いている靴より0.5センチ小さいサイズの足袋を選ぶと良いでしょう。
2.ストレッチの有無
足袋の素材は伸縮(ストレッチ)をしないものが主流となっています。
しかし最近では綿素材でも伸縮をするタイプが増えてきており、特に普段に足袋を履かないという人にはおすすめです。
伸縮タイプは足も痛くなりにくく歩きやすい分、着物をキレイに着こなせます。
3.「こはぜ」の枚数
足袋にはソックスのような足首のゴム部分が無く、「こはぜ」という止め金具で足首を固定します。
「4枚こはぜ」と「5枚こはぜ」があり、こはぜの枚数が多い方が締め付けがきつくなります。
足袋を履くのが初めての方、締め付けない方が好きな方は標準的な「4枚こはぜ」を選ぶと良いでしょう。
「セットの足袋」には要注意!
セット販売の着物やレンタルの振袖等の場合、足袋がサービスとして付いてくることが多いですね。
しかしセットの足袋は値段が安いものも多く、サイズが合っていなかったり、伸縮性が無かったり等、着用中に不快な思いをされたというケースが少なくありません。
特にお着物を初めて着る成人式等の場合、慣れない着物に加えて足袋が足に合わないのでは、一日中辛い思いをされることになってしまいます。
疲れず楽しく着物を着るために、ぜひ「足にキチンと合った足袋」を一足ご用意しておくことをおすすめします。